こんにちは!
とらんきー(Twitter@tranky_y)と申します!
2022年8月10日(水)午前10時に2022年度証券アナリスト2次試験の合否結果が発表されました。
私自身も受験していたのですが、
結果は「合格」でした!!
受験直後は全く自信はなかったですが、何とか合格できて良かったです!
何よりあの7時間の試験を2度と受けなくていいことが最高に嬉しい。
無事に合格できたということで、
今回は2023年に受験される方々に向けて、
ぜひ頭に入れておいてほしい対策法・心構えについて紹介したいと思います。
- 証券アナリスト1次2次一発合格
- 大手金融機関のアセマネ部門にて勤務
- TOEIC950点、簿記2級、宅建を保有
上位50%を目指すという心構え
受験者 | 合格者 | 合格率 | |
---|---|---|---|
2023年度 | 2,548名 | 1,189名 | 46.7% |
2022年度 | 3,405名 | 1,865名 | 54.8% |
2021年度 | 2,727名 | 1,422名 | 52.1% |
2020年度 | 1,946名 | 1,040名 | 53.4% |
2019年度 | 2,596名 | 1,169名 | 45.0% |
まず、皆さんは証券アナリスト2次試験の合格率はご存知でしょうか。
下記の表を見ると過去5年は50%前後で推移していることがお分かりいただけると思います。これは平均点を元にボーダーラインを定めているからです。
つまり、相対評価で受験者の上位半分に入れば合格となるということです。
私はこの上位半分に入ればいいという心構えが非常に大事だと感じました。
具体的には以下の2つを意識すべきと考えます!
- 簡単な問題を取りこぼさない
- 難しい問題を捨てる勇気をもつ
証アナの2次試験は1次試験と比較して、
・「市場と経済」「企業分析」「証券分析」が1つの試験にまとまっている
・各問の難易度の差が激しい
という特徴があります。
幅広い分野が出題されることに加え、分野ごとに難易度がかなり異なっているので、
得点源となる分野で効率的に点数を稼ぐ戦略が重要です。
それでは具体的にはどの科目で点数を取るべきなのか解説していきます。
企業分析と倫理は満点を取りに行く
2次試験の「企業分析」は1次試験の「財務分析」から追加でインプットする知識が少なく、頻出範囲も多くないので、高得点を狙えます!
- コーポレートファイナンス
⇒資本コストや企業価値評価に関する問題は毎年同じパターンなので、過去問で対応可能 - 会計制度
⇒のれんの処理、IFRSと現行の会計基準との違いなど範囲は限定的
⇒退職給付会計は捨ててました - 企業分析
⇒1次のときに覚えた指標の公式を復習すれば得点源になる
2022年度は毎年出題されているフリーキャッシュフローに関する問題と経営形態の異なる二つのドラッグストアをROEなど指標を用いて比較する問題、会計の問題が出題されました。
どちらも満点を狙え、最後の会計問題も退職給付会計やリース会計まで手広くカバーしている方にとっては難しくなかったのかなと思います。
企業分析は得点源になる一方で、裏を返せば他の受験者も得点できるので、簡単なところで取りこぼさないように時間をかけて丁寧に解きましょう。
私は丁寧に解くあまり時間が足りず、証券分析の問題が解けきれなかったですが、
確実に得点できる財務分析に時間を費やせたのは結果的には良かったのかなと思います。
続いて2次試験から追加される「倫理」について、
証券アナリストの言動がどの職業行為基準にどのように違反しているかを記述で回答します。
倫理は対策しなくても解けてしまう科目なので、ないがしろにされがちですが、以下のことを意識しました。
- 過去問5年分に目を通し、直前期に解きなおす
⇒各条項の内容を覚え、解答の根拠となりやすい条項を知る
⇒模範解答を見て、回答の書き方を暗記する
私は過去問をやっていると、違反していると思った条項が模範解答にないことも多く、こういうシチュエーションにはこの条項だ!という感覚を養う必要があります。
困ったときの万能な条項(6-2など)もあるので、それを使いこなせるようになるとともに、過去問を通して、
「~さんの~という行動は~しておらず、条項6-2に違反していると言える」といったような言い回しを暗記していきましょう。
証券分析の難問に時間をかけない
2次試験420点満点のうち半分の210点を占める証券分析はとにかく範囲が膨大です。
そのうえ初見では解けない難問が多く、取捨選択が大事となってきます。
個人的には下記の2つの単元は半ば捨ててもいいかなと感じました!
- 債券ポートフォリオ
- デリバティブ取引
これらの問題は過去にも高確率で出題されておりますが、日々の業務でデリバティブに触れている私にとっても難しく感じました。
厄介なところは理解できないことはない点にあります。
過去問を解く中で、初見では解けなくても解説を読めば理解できることが多いです。
だからこそ時間をかけてしまいます。それで理解したつもりになり、本番では初見で解けず、ただ時間だけを費やす事態に陥ります。
ですから、上記のような難しい単元はある程度割り切る勇気をもち、その分、他の単元や財務分析、経済のゲーム理論に時間を充てるのがいいかなと思います!
ただ、大問ごと捨てるのではなく、
修正デュレーションを求めるだけの問題、プット・コール・パリティの公式に当てはめるだけの問題のような各大問の第1問や第2問で出題される問題は解けるようにしておくと良いです。
私はデリバティブの対策に莫大な時間をかけたものの、本番ではほぼ得点できず、後悔しているので、皆さんは同じようにならないよう気を付けてください。大問2個や3個ほぼ得点できなくても、取りやすい単元で得点すれば、上位50%に入ることは全く難しくありません。
最後に
以上、証券アナリスト2次試験に実際に合格して感じたおすすめの対策をまとめました。
2次試験は1次試験と異なり、3科目が1つにまとまり、約7時間の長丁場です。
そのためタイムマネジメントはもちろん、どの大問でどのくらい取るのかという戦略、体調管理も大事になってきます。
試験当日に感じたことについてはこちら↓
とても大変ですが、だからこそ合格した際にはもうあの試験を受けなくていいんだという解放感は受験を思い出すほど格別です!
2024年に受験される方はぜひ頑張ってみてください。
普段は証券アナリスト試験以外にも、キャリアに役立つ資格について発信しているので、興味のある方はぜひご覧ください~!
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